平和祈念資料展示室
軍事郵便
戦地にある軍人・軍属が差し出す葉書で、無料で支給された。機密保持のため文面が検閲され、部隊に関係する事や反戦的な内容はすべて削除された。郵便は戦地の後方に設置された野戦郵便局に集められ、船舶で国内に運ばれたため、受け取るまでに相当の日数がかかった。数量的には、多くなかったが、航空機で運ばれた郵便もあった。生と死が紙一重の戦場では、家族からの手紙を読む時だけが、兵士は自分自身を取り戻すことができる時間であった。兵士は、遠く残してきた家族への想いを軍事郵便に綴り、農民兵士の多くは、農事や子どものことを慣れない筆で綴った。また激戦地の南方に赴く兵士の多くが、家族からの手紙を懐中にしのばせ、繰り返し読んだという。


